複成火山

火山は一見似たような形をしていても、全く異質の火山であることがあります。

そこで形成の過程で分類して、

  • 複成火山
  • 大カルデラ火山
  • 単性火山

の3つに分けて考えてみます。

まずは、複成火山ですが、これは、常に同じ噴火口から噴火を繰り返し、何層にもおよぶ噴出物を積み重ねて山体を作ったものです。

最初は、流れやすい玄武岩と呼ばれる岩質の溶岩を噴出させ、均整のとれた円錐形の火山体を作るのが一般的です。
富士山や羊蹄山は、この複成火山の第1段階の姿と言えましょう。

第2段階として、粘り気のある安山岩の溶岩を噴出させ、山体をさらに成長させます。しかし、そのうちに活動が活発化し、山頂部を爆発とともに吹き飛ばしてしまうことがあります。
磐梯山がこの代表的な例です。

さらに次の段階に進むと、噴火口からあふれた高熱の火山灰や軽石などが山麓まで流れ落ち広いすそ野を形成します。
浅間山の鬼押出しがその例です。

活動が終わりに近づくと、噴火のために空洞になった山頂部が崩落し、カルデラと呼ばれるくぼ地を作ります。

赤城山・榛名山・箱根山などがこの例で、複成火山の晩年を静かに過ごしている姿がうかがえます。

火山のでき方

続いては、日本に200ほどある火山の成り立ちについて見ていきます。

  • 火山はどうしてできるのか…日本には現在、200ほどの火山があり、そのうち83の火山は、ここ2000年のうちに活動した、いわゆる活火山です。
  • 複成火山…火山は一見似たような形をしていても、全く異質の火山であることがあります。
  • 大カルデラ火山と単成火山…軽石が周辺に厚く堆積し、広大な台地を作ります。
  • 火山岩の組成…山を作る岩石はその成因から、火成岩・堆積岩・変成岩の3つに分けることができますが、地殻を形成する岩石の90パーセントは火成岩でできています。
  • 火山岩を代表する岩石…流紋岩、安山岩、玄武岩について。
  • 火山の形成例~妙高山…かつてはスキーで賑わう山として知られた、新潟県は妙高山の例を見てみましょう。

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