岩石の風化のしくみ

岩石が日射や気温で暖められたり、気温の低下で冷やされたりすると、さまざまな鉱物からできている岩石は、それぞれに伸縮の差があるので、その度にふくらんだり縮んだりすることで、組織に緩みが生じ、岩石にひびが入ったりします。

さらに、冬の間の凍結破砕作用で大きな割れ目になり、夏の太陽光線にさらされて岩は砕かれます。

岩は礫になり、砂になり、最後は粘土に変化していくわけです。
この一連の流れを「風化」と呼んでいます。

主な岩石の風化の過程を示しましょう。

花崗岩は、氷河期に基岩から岩塊になり、最終的に砂になりました。
現在の環境では、徐々に風化作用を受けて砂になります。

石英斑岩や流紋岩は基岩から人の頭ほどの礫になり、最終的に小礫になります。
これは岩石の節理が他の岩石に比べて密なことが関係しています。

堆積岩の頁岩と粘板岩は、基岩から礫→砂→粘土と変化し、砂岩は基岩から礫→砂と変化します。

凝灰岩は基岩から岩塊、さらに礫と変わりますが、固結の弱い凝灰岩は基岩から小礫→砂と変化していきます。

山が作るさまざまな岩石

山ができる過程で作られていく岩石について、種類別にまとめました。
岩石のさまざまな特性を見てみましょう。

  • 深成岩の代表「花崗岩」…火山岩の流紋岩に対応するケイ長質と言われる深成岩です。
  • 独特な深成岩「蛇紋岩」…深成岩の一種ですが、成り立ちが非常に独特で、地形やその植生に大きく影響を与える岩石として知られています。
  • 深成岩と半深成岩…一般には石英閃緑岩として出てくることが多いようです。
  • 堆積岩…岩石が風化作用で細かくなり、水や風の力などで運ばれて堆積したものを堆積岩と呼びます。
  • 石灰岩のできるしくみ…なぜ日本にそんなに多くの石灰岩があるのでしょうか?
  • 変成岩…多種多様な変成岩がありますが、ここでは山と関連の深いものを4つほど挙げていきます。
  • スコリアと軽石…スコリアや軽石といった別の物質が作られます。
  • 岩石の節理…岩石にはその岩石特有の割れ方があり、これを節理と言います。
  • 岩石の風化のしくみ…岩は礫になり、砂になり、最後は粘土に変化していきます。

このページの先頭へ