深成岩の代表「花崗岩」

岩石が同じだと山の様子も似てくるものです。

また、山に分布する岩石によって、山の雰囲気も特徴づけられるものです。

前項までは火山岩を見てきましたが、ここでは、マグマが地中深くで徐々に冷え固まった半深成岩と深成岩について見ていきましょう。

いずれも、もともとはマグマですから、火山岩と同じようにケイ酸の含有率で分類されています。

まずは「花崗岩」からです。

火山岩の流紋岩に対応するケイ長質と言われる深成岩です。

日本では大きく3回にわたる花崗岩の形成期が考えられています。

最古のものは太古の飛騨大陸を囲むように分布する「船津型」と言われるもの。
これは、現在の太平洋プレートの二つ前のプレートの沈み込みに伴う火成活動の結果だと考えられています。

次いで1億年前の白亜紀から5000万年前の古第三期にかけて、広く日本各地に分布した新規花崗岩があります。

これは太平洋プレートのひとつ前のプレートの沈み込みにともなうもの。

最後が中新世の中頃の1500万年前以降のものです。

その多くは山に関係しており、地下数キロで固結したものが地表に顔を出し、高い山となっているわけですから、地殻変動の凄まじさの一端を感じることができます。

山が作るさまざまな岩石

山ができる過程で作られていく岩石について、種類別にまとめました。
岩石のさまざまな特性を見てみましょう。

  • 深成岩の代表「花崗岩」…火山岩の流紋岩に対応するケイ長質と言われる深成岩です。
  • 独特な深成岩「蛇紋岩」…深成岩の一種ですが、成り立ちが非常に独特で、地形やその植生に大きく影響を与える岩石として知られています。
  • 深成岩と半深成岩…一般には石英閃緑岩として出てくることが多いようです。
  • 堆積岩…岩石が風化作用で細かくなり、水や風の力などで運ばれて堆積したものを堆積岩と呼びます。
  • 石灰岩のできるしくみ…なぜ日本にそんなに多くの石灰岩があるのでしょうか?
  • 変成岩…多種多様な変成岩がありますが、ここでは山と関連の深いものを4つほど挙げていきます。
  • スコリアと軽石…スコリアや軽石といった別の物質が作られます。
  • 岩石の節理…岩石にはその岩石特有の割れ方があり、これを節理と言います。
  • 岩石の風化のしくみ…岩は礫になり、砂になり、最後は粘土に変化していきます。

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